竜の泣く時(後編)
前編までのあらすじ: 竜王のひまごである竜樹は、ある日、妙に陽気でやたらと竜樹に絡む大地 の精霊ルビスによって、自分が竜王の生まれ変わりである事を知らされる。 さらに、竜王の愛した女性の生まれ変わりがラダトームにいる事を知り、 関心を持った竜樹はラダトームへ行ってみるが、彼女の生まれ変わりは、 しかし、男性であった。 それでも竜樹は、その青年セレアスに強く魅かれる。 ハーゴンの部下・アレフガルド攻略軍団長のボストロルに襲われたところ を竜樹によって救われたセレアスは、竜樹とルビスに事情を話す。 セレアスは世界樹を救う「竜の涙」を探す旅の途中、ボストロルに付け狙 われるはめになってしまったという。 ルビスは竜樹の涙をと考えるが、竜樹は涙を知らなかった。 強い力と謎を秘めた竜樹に、どこか惹かれてゆくセレアス。 生まれて初めて出会った自分より大切な人間、セレアスに、今だ自分の全 てを打ち明けられない竜樹。 涙すら知らない竜樹を案じ、セレアスとのゆく末を気にかけるルビス。 それぞれの想いを乗せて夜は更ける。 翌朝、怒りに燃えたボストロルが、全軍を率いてラダトームを攻撃。 セレアスと竜樹を捕らえるよう命じた事を知り、セレアスはラダトームに 向かおうとするが、竜樹は止める。竜樹の気持ちを知らないセレアスは、 竜樹を誤解し、一人ラダトームに飛んでしまう。竜樹もルビスを地底城に 残してその後を追うが‥‥‥。
1.黒い罠
2.西の砦
3.戦いは終わらず
4.死線
5.竜王発現
6.涙の行方
7.幸せに‥‥